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完全データ入稿について Photoshop
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Adobe Photoshopからデータ入稿する際のご注意点
1.バージョンと保存形式について
- 対応バージョン:
- 5.02/5.5/6.01/7.01/CS/CS2/CS3/CS4/CS5/CS6/CC
- 保存形式:
- psd(推奨)、gif、jpg、tiff、pict、bmpなど
シルクスクリーン印刷では、各色ごとに分版します。
特にご要望がなければ、保存時の"カラープロファイルの埋め込み"のチェックは外してください。
2.文字のラスタライズについて
ラスタライズとは、編集可能な文字情報から編集不可能な画像データへ変換することを指します。
これにより、どのパソコン・出力機からでも同じような見え方・出力が可能になります。
もし、ラスタライズされずにご入稿いただくと、全く違うフォントに置き換わってしまう可能性もありますので、入稿データは必ずラスタライズしてください!
手順は、
まず、ラスタライズしたいレイヤーを選択します。
赤枠の「T」は、文字を意味します。現在は、文字として編集可能です。
ラスタライズ前
そして、「レイヤー」メニューから「ラスタライズ→テキスト」を選択します。
ラスタライズ方法
この時、複数のフォントがある場合は、「ラスタライズ→全てのレイヤー」を選択すると一括で行えます。
「T」から、画像に変換されました。
ラスタライズ後
ラスタライズされず前に、後から修正できるようにファイルをバックアップとして残される事をおすすめします。(ラスタライズ後からの文字編集はできません!)
3.色数による解像度とカラーモード
基本の解像度は600dpi以上でお願いします。
解像度が72dpiしかなくても、画面では綺麗に見えます。Webに使用されている画像もほとんどが72dpiしかありません。低解像度のものを印刷すると、粗いガタガタとした仕上がりとなってしまいます。
画像は大きく分けて、2通りに分類されます。
風景や人物など色の境目をグラデーションで表現している(以下、風景画)
「風景画」の例
イラストのように、階調がなく色の境目がはっきりしている(以下、イラスト画)
「イラスト画」の例
それぞれに適した推奨カラーモードがありますので、下記をご参照下さい。
- 【単色(1色のみ)の場合】
-
- 風景画の場合は、グレースケールにして、600dpi以上
- イラスト画の場合は、グレースケールにして、1000〜1200dpi
- 【多色(2色以上)の場合】
-
- 風景画、イラスト画ともに、CMYKモード、解像度は600dpi以上
単色(1色のみ)の場合
風景画の場合は、グレースケールにして、600dpi(推奨)です。
※グレースケールの原稿は単色でも5版分の版代を頂戴しております。ご了承ください。
カラーモードの変更は、「イメージ」メニューから選択できます。
カラーモードをグレースケールに
その際、複数のレイヤーがある場合は、下の画面が出てきます。
上記画面はPhotoshopCS2(Macintoshです)
結合の際は、1枚に結合した原稿レイヤーとテンプレートレイヤーに分けてご入稿ください。
上記画面はPhotoshopCS2(Macintoshです)
また、推奨解像度は、600dpi以上です。
上記画面はPhotoshopCS2(Macintoshです)
イラスト画の場合は、グレースケール1000〜1200dpi(推奨)です。
カラーモードの変更は、「イメージ」メニューから選択できます。グレースケールに変換します。
カラーモードをグレースケールに
その際、複数のレイヤーがある場合は、下の画面が出てきます。
上記画面はPhotoshopCS2(Macintoshです)
結合の際は、1枚に結合した原稿レイヤーとテンプレートレイヤーに分けてご入稿ください。
推奨解像度は、1000〜1200dpiです。
低解像度の画像を、無理やり数値だけ高くするのは避けてください。(例えば、200dpiからモノクロ2階調1000dpiにするなど)
元の解像度が低い、またはよく分からない場合は、無理に修正せずにそのまま入稿していただくか、ご相談ください。
出来るだけ綺麗になるよう加工し、画質により適切な解像度で進行します。
多色(2色以上)の場合
カラーデータはRGBではなくCMYKで作成して下さい。
RGBで入稿された場合、当社にてCMYKへ色変換する際、色味が変わってしまいます。
風景画の場合は、CMYKにして、600dpi(推奨)
「風景画」の例
イラスト画の場合も、CMYKにして、600dpi(推奨)
可能であれば、各色をチャンネル分けし、色を指定してください。
視覚的に仕上がりイメージをご確認いただけるので、是非おすすめします。(その場合のカラーモードは破棄されますが、そのままで結構です。)
「イラスト画」の例
カラーモードの変更は、「イメージ」メニューから選択できます。
カラーモードはCMYK
解像度は600(pixel/inch)
Photoshopで2色以上の原稿を作成いただく場合、色と色の重なりは重ねではなく抜きにしてください。
(色と色が重なった部分は、変色してしまいます)
低解像度の画像を、無理やり数値だけ高くするのは避けてください。(例えば、200dpiからモノクロ2階調1000dpiにするなど)
元の解像度が低い、またはよく分からない場合は、無理に修正せずにそのまま入稿していただくか、ご相談ください。
出来るだけ綺麗になるよう加工し、画質により適切な解像度で進行します。
4.線幅・ヌキについて
線幅、ヌキの、簡易的な確認方法をご説明します。
- メニューから、「イメージ」→「画像解像度」を選択し、"幅"の欄に0.2と入力します。
-
すると、現在の解像度でのピクセル数が上部に表示されます。
上記画面はPhotoshopCS2(Macintoshです)
ここでは、ピクセル数を確認するだけなので、キャンセルして、元の画面に戻ります。
- ツールメニューから「鉛筆ツール」を選択します。
- ブラシを5ピクセルに合わせます。
2.で表示されたピクセル数のブラシにします
-
ピクセル数を入力すると、マウスカーソルの範囲が変わりますので、その範囲と絵柄を比較してください。
ピクセル数の入力は、解像度によって変更されます。1000dpiの時の0.2mmは、8ピクセルです。
撥水絵付の場合は、同様に1〜2mmの線幅をご確認ください。
5.レイヤー、チャンネルについて
- 【1色のみの場合】
- 画像を統合し、不要なレイヤー・チャンネルは削除してください。
- 【2色以上の場合】
-
*色ごとにレイヤーに分けてください。
*入稿としては画像を統合したファイルでも可能ですが、完全データではなくなります。
6.テンプレートのご利用について
データ作成に便利なテンプレートに関するご説明です。
テンプレート例
- アイテム品番です。ご注文のアイテムのテンプレートか、品番をご確認ください。
- 絵付箇所に合わせて印刷範囲が異なっておりますので、ご希望の箇所の印刷範囲に合わせて原稿を作成くださいませ。
テンプレートにデザインを配置する場合は、原稿レイヤーとテンプレートレイヤーを分けてご入稿ください。
ラウンド範囲は、アイテム本体に対して、可能な限りの範囲です。
完全に見える部分全てではありません。
ラウンド範囲
上図のように上下丸みを帯びた部分は、絵付不可範囲です。
(この範囲は、アイテム本体により異なり、1mm〜3mm程度です。)
※ピンク線は、絵付範囲です。
7.アール加工について
例えば、下記のようなロゴデザインをマグカップに印刷する場合、マグカップの形によって見え方が異なる場合があります。
実際の入稿イメージと絵付け加工した実物を比較してみましょう。
デザイン例
- →
例えば、傾斜のないマグの111ZC2011の場合はまっすぐに仕上がります。
- →
111ZC1002は傾斜があるため、このままのデザインですと、下方に弧を描くような仕上がりになります。
アール加工とは、例に挙げた111ZC1002のような傾斜がある生地に対して、デザインが水平に見えるように扇形に変形させることを指します。
例えば、下記のようなマグに対して、グレーの部分が転写範囲にあたりますが、グレー部分を平面で表すと扇形になります。
次の画像は、「111ZC1002」に対してアール加工をしていない原稿とアール加工している原稿を比較したものです。
アール加工をしていない原稿
- →
アール加工をしていないものは、下方に弧を描くような仕上がりになります。
アール加工をした原稿
- →
アール加工をされた原稿はまっすぐ違和感なく印刷されたような仕上がりになります。
基本的に、マグと同じ目線で水平に見た時に、正しく見える為の加工になりますので、少し傾けたり近くで見ると逆に台形に見えたり、真円に見えなかったり、違和感を覚える方もいます。
次のように真円が並んでいる場合は、注意が必要です。1枚の画像として加工すると、下部にかけてアールがきつくなるので、下の真円はより歪になります。 一列ごとに加工するようにしてください。(形状:111ZC1002)
アール加工の手順
ここでは、例として、「414JJ1003」のマグに、 ロゴを配置してアールを掛ける作業を実際の画面でご説明します。(ラウンド範囲を想定)
画面は、Mac Illustrator CS2 です。
- ホームページのテンプレート一覧から、対応するアイテムの転写範囲をダウンロードします。
-
aiファイルを開くと下記のような画面が出てきます
開いた時のレイヤーは下記のようになります。「転写範囲」レイヤーが上記のレイヤーです。
レイヤーパレット
デザインを配置する場合は、「転写範囲」レイヤーには配置せず、新規レイヤーを作成し配置して下さい。
その際、「転写範囲」レイヤーをロックして動かないようにし、範囲や中心を確認して配置して下さい。 - 入稿したいデザインをコピーし、「新規レイヤー」を作成し、ペーストします。
-
入稿したいデザインをコピーし、「新規レイヤー」を「デザイン」レイヤーとし、動かないように「転写範囲」レイヤーをロックし、「ガイド」レイヤーを表示させます。
そして、入稿デザインをお好みの高さに移動させます。
上図では、上から26mm位置に配置しています。上からの位置は、ガイドの一番外側の線から下になります(ただし、転写範囲は内側の範囲です)
-
入稿データをクリックし、縦の中心にガイドを引きます。
そして、そのガイドに合わせて、円を外側をコピーしながら縮小します(下図では赤線にしています。)
円を縮小する際、必ず、正円のまま縮小してください。縮小後、表示を広域にし、変形していないか確認してください。
-
コピーしたガイドを可能範囲でカットします。また、同じ長さで直線(緑線)を引きます。
範囲が分からなくなったら「転写範囲」レイヤーを表示させてください。
同じ長さの直線を作ります
-
ビットマップ画像をクリックしデザインの縦の上・中心・下にガイドを引きます。
ガイドを3本引きます
(ビットマップ画像は出来るだけ上下左右の余白がない方が作業し易いです。)
-
1の上部のアンカーポイントのみを選択し、コピー(ドラッグ)しながら線(水色)を、中心ガイドと交わる箇所に配置します。
また、右側も同様に作業してください。アンカーポイントの下部は、円の中心になります。必ずダイレクト選択ツールで上部のみを選択して下さい。
-
入稿デザインの中心くらいに画面を表示させ、「5.」と同じように、上下のガイドに合わせて、円を外側をコピーしながら縮小します。
円を縮小する際、必ず、正円のまま縮小してください。縮小後、表示を広域にし、変形していないか確認してください。
[ここまでの完成画面]
「5.」で追加した線は、赤線です。
「6.」で追加した線は、緑線です。
「8.」「9.」で追加した線に赤○の印を付けています。
※見やすいように、元からあるガイド線は色を薄くしています。 -
「8.」「9.」で追加した線(上記の赤○)を選択し、「デザイン」レイヤーに移動させます。
「ガイド」レイヤーを非表示にし、パスファインダの分割をクリックします。グループ化を解除し、内側の四角形のみ残して削除します。
ここまでの作業で、一旦 Illustrator の作業を中断します。
ここから、photoshopの作業が加わります。
下記は、入稿デザインのロゴです。
-
「背景」レイヤーをダブルクリックし、背景レイヤーとしてのロックを解除します。
メニューのイメージから"カンバスサイズ"で上下左右に適度な余白を空けます。
-
Illustrator の画面から、「10.」で作成した枠をコピー&ペーストし、横の中心を合わせ、上下のラインを白背景に合わせます。
-
さらに、「5.」「6.」で作成した赤線と緑線を1つずつ、コピー&ペーストします。
-
イメージメニューから「カンバスの回転」90°(時計回り)を選択します。
ここから、フィルタ機能のシアーを使ってアール加工をしていきます。
Photoshop の場合は、Illustrator と違って数値で加工することが出来ません。よって、完全に一致させることは困難です。また、変形させることにより、少なからず画質の劣化が生じます。その為、Illustrator でのベクトルデータを推奨しています。
[シアーのご説明]
手順は、赤○の部分を選択し、円弧に沿うように変形させていきます。
例えば■(四角)に加工すると想定します。
まだ、今のままでは未完成です。
左右が垂直になっていますので、扇形に変形させる必要があります。最終的に、下図のような扇形にして完成になります。
では、今回のの画面でいうと、
まず、シアーの大きさを計る為に、緑線にシアーをかけて、赤線と同じようになるように上図の赤○を調整します。失敗したらヒストリーで戻り、うまくいくまで何度か繰り返します。成功したら、今度は実際の入稿画像にシアーをかけます。
成功したシアーは、フィルタメニューの一番上に表示され、"前回と同じ"内容で加工することが出来ます。
-
では、実際の画面で加工していきます。
赤線と緑線のみを表示させ、緑線が赤線と同じようになるようにシアーを繰り返します。
-
次に入稿デザインにシアーをかけます。
見やすいように、他のレイヤーは非表示にします。
2色以上の場合は、ここで全てにシアーをかけます。
-
イメージメニューから「カンバスの回転」90°(反時計回り)を選択します。
「12.」のillustrator の画面と同じように、青枠と入稿デザインの白背景と合わせます。
全体を見ると下図のようになります。
拡大/左側
拡大/右側
-
イメージメニューから「自由変形」 を選択し、扇形にしていきます。
四隅の□にマウスを合わせると、カーソルが変化します。
ここから先、2色以上の場合は、複数レイヤーを選択しながら作業します。
ここで、クリックしたまま→コマンドを押しながら、さらに shift を押しながら右にドラッグします。
上も同様にし、左へドラッグします。
赤点線のように青枠と入稿デザインの外枠が合うようにします。今のままでは、左下に隙間が空いているので、もう少し微調整します。
同じように、左下の□をクリックしたまま→コマンド + shift を押しながら下にドラッグします。
左側はこれで完成です。
右側の上下も同様に作業します。Illustrator と Photoshop とは違うので、完全に青枠と入稿デザインの白背景を合わせることは出来ません。
-
問題がないか、全体的に確認します。
問題なければ、入稿デザイン以外のレイヤーは削除し、余計な余白はカットします。
Photoshop での作業はここまでです。
次に、完成した入稿画像を、Illustretor の転写範囲に配置します。
-
加工前のデータを加工後のデータに入れ替えます。
作業途中のデータは、ガイドレイヤーに残していただいても結構です。
デザインレイヤーには、入稿画像のみにしてください。
以上が、Photoshopでのアール加工の行程になります。
8.完全データの作り方
完全データとは、当社にてデータに手を加える(修正など)必要がない完成された印刷可能な制作データのことをいいます。
Photoshop での完全データとは、下記が全て含まれていることを指します。
完全データでのご入稿は、5,400円offとさせていただきます!
お読みいただきありがとうございます。
それでは入稿方法と入稿のご注意に沿ってご入稿ください。
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
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